仏LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンは、高級ブランド業界で過去最大規模の買収合意を反故(ほご)にするための新たな理由を思いついた。160億ドル(約1兆7000億円)での米高級宝飾ティファニー買収計画から抜け出す逃げ道があるなら、LVMHはなんとしてでも見つける覚悟のようだ。両社が1月から始まる法廷闘争への準備を進める中、LVMHは28日遅く、ティファニーを逆提訴。そこで新たな攻撃材料を提示した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が「著しい悪影響」――買収撤回が容認されるイベント――をもたらしたと判事を説得する構えだ。ティファニーの法務担当チームは、パンデミックを合意撤回の理由にすることはできないとは契約書に明記していなかった。ただ、ティファニー側は一般的な条件の下で守られていると主張している。
ティファニーとの法廷闘争、LVMHに潜む危険
LVMHは買収合意を反故にするための新たな理由を思いついた
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