トランプ米政権は2日、中国のソーシャルメディア「微信(ウィーチャット)」の利用禁止措置を巡り、9月20日の差し止め命令を不服として上訴した。サンフランシスコ連邦地裁のローレル・ビーラー判事はウィーチャットのユーザーグループに有利な判断を下していたが、米政府は第9巡回連邦控訴裁に再審理を求めている。ユーザーグループは政府の禁止令が言論の自由を保護する憲法に違反するものだと主張していた。ドナルド・トランプ大統領はウィーチャットについて、アプリ上で収集したデータが中国の権威主義的な政府と共有されかねず、国家安全保障上のリスクをもたらすとして利用禁止を命じた。だがビーラー判事は、米国がアプリ利用を即刻禁止する上で、国家安全保障上の懸念に関する十分な証拠を政府は提示していないと指摘した。ウィーチャットは中国のインターネットサービス大手、テンセントホールディングスが所有している。