米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズは投資家が思った以上に空腹だったようだ。ウーバーが9月25日に証券当局へ提出した資料には、先ごろ発表された宅配代行サービス新興の米ポストメイツ買収に関する新たな詳細が含まれていたが、どうやら米証券業界の注目を引くことはなかった。ウーバーはこの買収が高い相乗効果をもたらすとし、黒字化が早まるとの見通しを示していたが、資料で明らかになった財務情報はそうした触れ込みの一部に冷や水を浴びせそうだ。新たな情報によると、昨年より緩慢なペースではあるが、ポストメイツの赤字は引き続き拡大している。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で料理宅配の需要が底堅いにもかかわらずだ。6月30日時点の累積赤字は9億2930万ドルに上った。前回報告の3月31日時点と比べると、パンデミックの最悪期だった4-6月期(第2四半期)に3200万ドル余りの赤字を出したことになる。一方でウーバーは、同四半期のポストメイツの取扱額が推計10億ドルに達したとしていた。