さほど遠くない将来、大半のコンピューターは小型で至る所に存在し、バッテリーの交換が不要になると科学技術者らは話している。なぜならバッテリーを一切持たなくなるためだ。その最新の証拠が、非常に珍しい「ゲームボーイ」だ。任天堂の携帯型ゲーム機をバッテリーなしで稼働できるようカスタム設計したもので、小型のソーラーパネルとプレーヤーのボタン押下(おうか)で発電する。この世の終わりが来ても、生存者には少なくとも「テトリス」だけは残されるということだ。これは極めて大きな意味を持つ可能性がある。ビデオゲーム好きの人たちにとってだけではない。バッテリーが不要な未来では、何十年も持つ二酸化炭素や湿度、光センサーがドローン(無人機)で農場一帯に配備されたり、スマートシティーの至る場所に細部を見たり聞いたりできる監視装置が設置されたり、車や建物が人工知能(AI)を使用してニーズを予測し簡単なタスクを実行したり、われわれの体に「移植された装置」がヒトとあらゆるモノとをインターネットを介してつなげたりしているだろう。