――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
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アップルは高額な商品に買い替えさせるのが得意だ。しかし、第5世代移動通信システム(5G)は同社にとって過去最大の難題を突きつけることになるかもしれない。
アップルは13日にイベントを開催する予定で、そこでiPhone(アイフォーン)の今年のラインアップが披露されると広く予想されている。同社はいつも通り、そのアイコン的なスマートフォンの新機種について一切明らかにしていないが、リークされた情報やサプライヤーの報告内容はいずれも、今年のモデルの少なくとも一部は5Gに対応していることを裏付けている。アップル自身もイベントの開催について発表した際、それを「Hi, Speed」(訳注:「ハイスピード」と「こんにちは、スピード」をかけている)イベントと称していた。
最大のライバル、サムスン電子を含め、ほぼ全ての競合会社が5G対応のスマホを発売している。しかし、世界の5G端末の販売はほぼ中国に集中している。調査会社カウンターポイント・リサーチによると、4-6月期は5G端末販売の4分の3余りを中国が占めていた。米国では、主要都市でさえも5Gが利用できる範囲はまだ限られている。このことが現在のところ5G端末の普及を妨げている。調査会社IDCの推計によると、米国の上期の5G端末販売台数は420万台と、同期の国内のスマホ販売台数の約7.5%にとどまる。