記事を執筆した記者は、住宅ローン完済年齢の「高齢化」の背景には、次の3点が考えらえると分析している。

(1)晩婚化により住宅取得時期が遅くなっている
(2)住宅価格の上昇で頭金を減らし、ローン借入額を増やす傾向が続いている
(3)借入額の増加に伴い、返済期間が長期化している

 この要因分析はその通りだと思う。長年住宅ローンの相談を受けている私も、完済年齢は年々高齢化しているのを実感している。加えて言うならば、10年くらい前に銀行ローンの完済時の上限年齢が70歳から80歳に引き上げられた影響も大きい。これによって45歳までなら35年ローンを組めるようになったので、70歳過ぎまで返済が続く人が増加したのだ。

 読者のみなさんの中にも、定年までに返済が終わらない住宅ローンを持っている人は多いはず。ドキドキしながら、お読みいただいているのかもしれない。

 今回は、老後に家計が破綻せずにすむ住宅ローンの組み方と、すでに定年以降も返済が続くローンを組んでしまった人の見直し法をお伝えする。

あなたにとっての最長返済期間は
「65歳−ローン返済開始年齢」

「老後の安心」と「住宅ローンの返済期間」は密接な関係だ。モデルルームなどで提案されるプランのほとんどが最長の35年返済。返済期間を長くすると、毎回の返済額が少なくなり無理なく返済できるように見えるから、判で押したように35年返済を勧められる。

 しかし、ローンを組むのが35歳だとしても、完済は定年退職を過ぎた70歳、40歳なら75歳である。借りるときは「退職金で残りを一括返済すれば何とかなる」と考える人が多いのだが、実際には60歳で本当に何とかできる人はごくわずかである。