米政治資金監視団体「責任ある政治センター(CRP)」のウェブサイト「オープンシークレット・オーガニゼーション」によると、米国で今年行われる一連の選挙総費用は110億ドル(約1兆1500億円)前後になる見通しだ。こうした状況は「選挙費用に関する過去のさまざま記録を完全に打ち破りつつある」とみられる。しかし、これまでのところ、選挙活動に対する政治とカネ絡みの苦情は驚くほど少ない。
これは不思議な状況だ。大統領選挙から上院議席への挑戦、現職下院議員の防戦、果ては州議会議員選挙に至るまで、すべての資金集めの面で今年は民主党が共和党を圧倒していることが、その理由かもしれない。
民主党の選挙資金集めのサイト「アクトブルー」は、第3四半期に15億ドルの寄付を集めたことを今月明らかにした。この中には、ルース・ベイダー・ギンズバーグ最高裁判事の死去を受けて1日で集まった7100万ドルも含まれている。700万人近い人々がアクトブルーを利用し、計3100万回献金した。その1回当たりの平均額は47ドルだった。