米首都ワシントンの回廊から石畳の仏パリまで、新型コロナウイルスが再び猛威を振るっており、封じ込めに向けた規制措置が各地で再び強化されている。しかしながら、前回とは大きな違いがある。誰もが「パンデミック疲れ」に悩まされているという点だ。医療関係者は7カ月間に及ぶウイルスのとの戦いで士気が下がっている。国民の支援を得るため、世界の首脳が当初使っていた「有事」を強調する言動も消えた。今春のロックダウン(都市封鎖)下では意欲的に自己隔離を徹底した家族のメンバーも、互いに会えない状況をもはや受け入れらなくなっている。人事の責任者を務める米ワシントンのゾイ・シャープさん(43)は、パンデミック(世界的大流行)以降、家族に対する感染予防策を徹底していた。エレベーターのボタンは常に消毒し、小包は外気にさらす。祖父母らウイルスに一段とぜい弱な身内を守るため、息子のハンクくん(4)には、ハグ禁止の対象リストを作成したほどだ。