一番売れてる月刊マネー誌『ダイヤモンドZAi』のオンライン講座「バフェット入門」<応用・探し方編>。今回は主に、バフェットの投資基準の2つ目である「株主還元」について解説する。企業が稼いだ現金をどのように株主に還元しているか。バークシャーの最大保有銘柄であるアップルの「年間15兆円」に上る驚異的な自社株買いの威力に迫る。(ダイヤモンド・ザイ編集部)
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⇒ROEだけでは見抜けない!バフェット流「堀が深い企業」の決算書サイン【バフェット入門 基礎・銘柄編:その3】
1株当たり利益の希薄化に注意!
「増加傾向」なら合格

バフェット・ウォッチャー びとうファイナンシャルサービス 代表 尾藤峰男(びとう・みねお)氏 日興証券に21年間在籍した後、資産運用アドバイザーとして独立。2014年以来、バフェットが率いる米国の投資会社バークシャー・ハザウェイの株主総会に出席。日本におけるバフェット研究者としても有名。著書に『バフェットの非常識な株主総会』(ビジネス社)などがある。

ダイヤモンド・ザイ編集長 熊谷久美子(くまがい・くみこ) 2000年の『ダイヤモンドZAi』創刊時より参加。『一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った 投資信託のワナ50&真実50』『新NISA入門』など単行本も担当。公益社団法人日本証券アナリスト協会認定アナリスト。
熊谷基準の1つ目「10年、20年先の成長が見通せるか」について、続けてお話を聞いていきます。
業績の良い銘柄を選ぶにあたって、具体的に決算書のどの数字を見ればよいのでしょうか。
尾藤まず最初に見るべき指標は「1株当たり純利益(EPS)」です。
熊谷投資家にとって非常になじみのある指標ですね。
どのような動きをしているのが理想ですか?
尾藤やはり安定して増加傾向にあることが望ましいです。
10年、20年と持つためには、利益がガタガタと大きく上下したり、増えたと思ったら減ったりして、結局10年経ったら横ばいだった……というのではダメなのです。
熊谷安心して長期保有するためには、過去の傾向を見て安定成長しているかを確認する必要があるのですね。
尾藤その通りです。安定して成長している銘柄だからこそ安心して持てますし、
その結果として複利効果を最大限に発揮できるのです。
熊谷1株当たり純利益を見る上で、もう一つ重要なポイントがあるそうですね。
尾藤ええ。公募増資などをして資金調達をする企業は、発行する株式数が増えるため、株式の価値が結果的に希薄化(1株当たりの価値が下がること)してしまいます。
株数が増えれば1株当たり純利益も減りますから、そういう会社は注意すべきです。
熊谷逆に、株式数を減らしてくれる企業が良いということですね。
尾藤はい。自社株買いをして発行株数が減れば、1株当たり純利益は自然と上がります。
株式数を増加させるのではなく減らす方向に向かう企業こそが、株主の保有価値を上げてくれるのです。
熊谷具体的な企業の例はありますか?
尾藤アメリカの銘柄で言えば、マイクロソフトやVISAですね。
これらの企業のEPSの推移は非常に美しく、初心者の方が見ても「これなら安心して持てるな」と分かるはずです。










