次のゲーム機戦争が近づいている。「ドラゴン」が参戦するかどうかはともかく、電子機器・ゲーム製品の複合企業ソニーは再び堅調な四半期決算となり、有利な立ち位置にあるようだ。ソニーが28日に発表した7-9月期(第2四半期)決算は堂々たる内容だった。営業利益は前年同期比14%増と、S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスがまとめたアナリスト予想の31%減よりはるかに好調だった。ただ、ソニーは向こう数四半期について慎重な姿勢を示している。上期(4-9月期)のゲーム部門営業利益は前年同期比65%増加したものの、巣ごもりゲーマーの後押しがなければ成長は減速する公算が大きい。来月予定される次世代ゲーム機「プレイステーション5(PS5)」の発売へ向けた初期費用は利益率を圧迫する見通しだ。また、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)に対し、米技術を使った半導体チップ購入が禁止されていることも、ソニーのイメージセンサー事業に打撃となる可能性が高い。シティの推計によると、昨年度のファーウェイ向け売上高は2900億円で、イメージセンサー売上高の約27%を占めている。ソニーは今年度の同部門の営業利益が前期比66%減になるとの予想を示した。