トランプ米政権は、北極圏での影響力を高め、最大の競合国である中国の進出を抑えるため、グリーンランドとの関係強化に向けた新たな方策を講じている。ある外交官は28日、米国とグリーンランドが新たな安保・外交協力や貿易・投資構想などを巡って最終的な合意に近づいていると述べた。米、グリーンランド、デンマークの当局者によるハイレベル会合でも、この合意案が協議されたという。デンマークの自治領であるグリーンランドは、北大西洋と北極海の間の戦略的な位置にある上、レアアース(希土類)などの地下資源が豊富なことでも知られる。ドナルド・トランプ大統領はグリーンランドの購入に関心を示したが、デンマークは昨年、グリーンランドは売り物ではないと一蹴している。