警視庁は10月29日、乗用車で2人乗りのバイクと衝突後、現場から逃げたとして自動車運転処罰法違反(過失致傷)と道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで、俳優の伊藤健太郎容疑者(23)を逮捕した。9月21日に放送された連続ドラマ「SUITS/スーツ2」でひき逃げ犯を演じていたというのも皮肉な話だが、逃げた理由について「気が動転してパニックになった」と供述し、容疑も認めているという。自ら通報し救急車を呼ぶなどの措置をした場合と、逃げた場合では刑事と行政の処分はどれほど変わってしまうのか。(事件ジャーナリスト 戸田一法)
目撃者に諭され現場に戻る
逮捕容疑は10月28日午後5時45分ごろ、東京都渋谷区千駄ケ谷1丁目の都道でバイクと衝突し、男女2人にけがを負わせたのに救護せずに現場から逃げた疑い。運転していた男性(26)は腕に打撲の軽傷、同乗の女性(27)は左足を骨折する重傷を負った。伊藤容疑者にけがはなかった(※筆者注:新聞やテレビは釈放された場合、各社のルールで「○○さん」とするケースがみられますが、容疑者であることに変わりはないので、この記事では「容疑者」で統一します)。
現場は国立競技場近くの片側2車線の交差点。伊藤容疑者がUターンしようと対向車線に入ったところ、直進してきたバイクと衝突した。