分断された国家は、痛みを伴う大統領選からいま立ち上がろうとしている。なお分断が残る選挙、そして多くの点で以前と変わらぬ分断が残っている選挙から。大統領選の明らかな結果は11月3日深夜になっても判明していない。だがこれだけは明確になった。1年に及ぶ激しい論争や国民の内省を経て、またカタルシス効果のある大統領選の結果として、米国の政治状況が大きく違って見えるのではないかという考えは消えうせたようだ。それどころか、ここ数年顕在化した亀裂がまだ存在し、一部ではさらに拡大したように思われた。3日の投票で男女差は大きかった。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)などの報道機関向けに全国調査を実施したAPボートキャストによると、ジョー・バイデン民主党候補は女性票の58%を集めたが、男性票では49%にとどまった。