筆者はもともと尹検事総長に期待し、この人しかいないと考えてきた。すでに今年3月に新刊『文在寅の謀略 すべて見抜いた!』を書いた時から、尹検事総長に目を付けていた。尹検事総長が大統領選挙に立候補するかどうかはわからない。しかし、現政権による検察たたき、スキャンダルもみ消し、民主主義の蹂躙(じゅうりん)を見るにつけ尹総長の立候補の可能性は高くなっているように思う。

秋長官の尹総長たたきに
検事たちが立ち上がった

 そもそも尹検事総長は、文在寅大統領が不正をただすために任命した。文大統領は、尹総長の任命式で「生きている権力の顔色をうかがうな」と激励した。しかし、秋美愛氏が法務部長官になると青瓦台幹部と与党に対する検察の捜査を妨害し、事件のもみ消しを図っている。そしてこれに対する検察の反撃が始まった。

 秋長官は10月29日、尹検事総長を狙った自身の相次ぐ監察指示を「監察権乱発」と批判した李煥羽(イ・ファンウ)済州地検検事に対し、SNSで「報復」を予告。これを受け、第一線検事たちの反発が相次いでいる。

 秋長官は「上等です。そうやってカミングアウトしてくだされば、改革だけが答えです」と投稿すると、千正培(チョン・ジョンべ)元法務部長官の娘婿である崔在万(チェ・ジェマン)春川地検検事も同日午後、「私も李検事と同じ考えだ。私もカミングアウトする」という文章を検察内ネットワーク「イープロス」に投稿した。

 この日だけで63人もの検事がこの投稿文に「(秋長官の)稚拙で無動な攻撃」というコメントを書き込んだのに続き、翌30日にはコメントを書き込んだ検事が230人にまで増えた。これは前検事2150人のうちの10%が実名で批判したことになる。

 朝鮮日報に紹介されている検事たちの書き込みは辛辣(しんらつ)だ。シン・ギリョン大邱地検検事は「北朝鮮じゃあるまいし、怖くて何も言えない世の中になったようで悲しい」と書き込み、また、イ・ジョングン議政府地検部長検事は「正義の側に立つというカミングアウト」だと賛同した。

 一方、カミングアウトした検事たちから辞表を受け取れという青瓦台国民請願の投稿にも、約30万人が賛同の意を明らかにしている。