コロナ禍で法人企業統計調査では、今年4~6月期の従業員数が昨年同期に比べて220万人減少した。他方、直近の9月の労働力調査では雇用者が75万人しか減少していない。
この差は、雇用調整助成金で支えられる休業者の扱いの差にあると思われる。これらの人々は、条件変化によっては解雇される可能性が高いため、実質的な失業者とみなすべきだ。
このほか、解雇され職を失っても再就職のめどがたたず求職活動をしない非労働力化したパートなどの非正規労働者も実質的な失業者だ。
これらを加えると、現時点での日本の失業率は7%近いと推計される。
企業が人員を大幅削除したのに、
失業者は増えていない
10月30日に発表された労働力調査では、9月の雇用者(役員を除く)は、昨年9月からの1年間で75万人減少した。