米アマゾン・ドット・コムが欧州連合(EU)で新たな法廷闘争に直面している。EUの競争法(独占禁止法)当局である欧州委員会は、アマゾンがサードパーティーの販売業者から収集した非公開データをこれら業者との競争に利用したのは不当だとして、競争法違反の疑いがある慣行を一覧にまとめた。EUはさらに、アマゾンが自社のネット通販サイトで、ある商品についてどの業者をデフォルトに選定しているかに焦点を当てた新たな調査を立ち上げた。アマゾンのサービスに追加料金を払っている業者を優先して選んでいる可能性があるとみている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は今年6月、EUがアマゾンに対する正式な独禁訴訟を検討していると報じていた。また、複数の関係者の話として、欧州委員会の担当チームが競争法違反とみられる行為の一覧の草稿を回覧したと報じていた。