米金融市場の沈静化に寄与した連邦準備制度理事会(FRB)の緊急貸出制度を巡り、延長の是非が与野党の火種に浮上してきた。  追加経済対策を巡る議会の交渉が暗礁(あんしょう)に乗り上げていることも、FRBの緊急支援策に関する与野党の隔たりを大きくしている。ジョー・バイデン氏の大統領当選が確実になった民主党は、議会が行動しない場合、FRBの措置が一段の支援を提供する手段になるかもしれないとみている。一方、共和党内では、議会の管轄である財政支出の代替策として、FRBの融資能力に依存することへの警戒感がくすぶる。