拙著『よかれと思ってやったのに 男たちの「失敗学」入門』(晶文社)では、相談者から聞いた約800のエピソードから見えてくる男性像を「謝らない男たち」「付き合い始めると油断する男たち」「話し合いができない男たち」など20のジャンルに分類しました。もちろん全ての男性に当てはまるわけではないですし、読者の中には「女性だけど当てはまるものがあった」と感想をくれた方もいます。一方で、一部の男性読者からの「俺は違う」という感想も印象的でした。

 本書では「お金のつかい方が意味不明な男たち」というカテゴリーで、本当に必要か分からないにもかかわらず、ハイスペックや最新型のものをやたらと買うことを「ファンタジー消費」として解説しました。たしかに僕自身、運動の習慣がないのにエアロバイクを買ったことがあります。最初、妻から購入に反対されムッとしてしまったのですが、案の定、物干しになっていて…こういった経験からも、指摘されたことを事実として一旦受け入れていかないと緩和に向けて進まないという感覚を持っています。
 
――清田さんにはどのような変化がありましたか。

 人の話をきちんと聞けるようになりました。「桃山商事」の活動は、初めの頃は相談者を笑わせようとしたり、良いことを言ってあげようとしたりしていたのですが、途中から話を聞くスタイルに変えていったんです。まずはたっぷり話してもらった後に、質問をして掘り下げて、悩みの本質を理解していく…すると相談者がとても元気になっていくんです。

 それまでは予防線を張ったり、話をそらそうとしたり、怒られないためにその話題には触れないようにしたり…とにかく相手の話を聞いていなかったんです。コミュニケーションの取り方に気づいてからは、相手の話をきちんと読解して、分からないことがあれば質問をして、イメージを共有することを大事にしています。

 一方で優等生のような発言をして、褒められようとする嫌な自分も出てきたり…そういった部分も含めて今後も男性に向き合っていこうと考えています。