米ハーバード大学は12日、第1巡回区連邦控訴裁判所(高裁)によるソロモンの裁きのような裁定によって、人種による優遇措置に関する重要裁判で勝訴した。この裁定は、ハーバードの人種対応は完璧ではないものの、十分良い内容だというものだった。われわれは、最高裁で最終判断が下されることを期待する。この裁判は、スチューデント・フォー・フェア・アドミッションズ(公平な入学制度を求める学生たち)の訴えによるもので、彼らはハーバード大学の人種別対応が、アジア系を犠牲にして白人、黒人、ヒスパニック系を優遇していると主張していた。2019年10月の地裁段階の判決では、アジア系米国人が不利益を被っているとしても、それは「人種の多様性確保という大きな利益と、大学内の多様な人種構成から生じるすべての恩恵によって正当化される」との判断が示された。第1巡回区裁判所もこれに同意した上で、ハーバードの人種対応は「最高裁で示された判例が求めている内容と合致している」と付言した。