アジア諸国は、欧米消費者の需要取り込みや新型コロナウイルス流行の抑制により、経済の完全回復に向けた競争で明確な勝者として浮上しつつある。国際通貨基金(IMF)によると、中国は今年2%近い成長率を達成できる見通しで、主要経済国の中では最も高い伸びを示すとみられる。他のアジア諸国もベトナムが1.6%、台湾は横ばいとなり、韓国もマイナス1.9%で縮小幅は小幅にとどまると予想されている。世界全体ではマイナス4.4%、米国はマイナス4.3%の見通しだ。アジアの経済成長の大半は、欧米をはじめとする他地域への工業製品の輸出によるものだ。アジアにはノートパソコンや通信機器、テレビ、その他の家庭用品の世界的な生産国が多く、コロナ流行で人々が家にとどまることを余儀なくされる中、需要が急増した。