米大統領選でも垣間見えた
シルバークレーマーの影
連日ニュースを騒がせていたアメリカ大統領選挙。テレビ討論会でのトランプ氏とバイデン氏のやりとりを見ていると、高齢者クレーマーがどんどんヒートアップし、大声をだして怒鳴り散らす姿と重なりました。
お互いの人格を罵りあい、挙句の果てに「嘘つきめ!」「黙れ!」と怒号が頻発する――。
昨今、飲食店や販売店だけではなく病院や公共施設でも問題視されているシルバークレーマー。その特徴のひとつに、いきなりドカンと爆発する、怒りの沸点の低さがあげられるでしょう。
さっきまで朗らかにサービスの説明を聞いていたと思ったら、いきなり怒り出す…。笑顔で商品を買っていったと思ったら、後日怒りの電話をしてくるなど、現場は戸惑いの連続です。
選挙後、不正があったとして敗北を認めないトランプ氏ではないですが、自らの非を認ないのがシルバークレーマーの実態といっても過言ではありません。もしくは、非を認めないのではなく、そのクレーマーにとっての「真実」を信じきっているのかもしれません。しかし、いずれにしても、傍から見たらただの勘違いでしかないでしょう。
今回は、私が実際にクレーム対応の相談を受けた過去の事例を、プライバシーを考慮して改変し、紹介します。