米大統領選結果を巡り争い続ける代償は、共和党全体にとっても、そしてトランプ大統領個人にとっても確実に高まっている。大統領選の結果を覆そうとするトランプ氏の試みは、共和党議員にとって、自らをそれぞれ大統領と議員に押し上げた選挙制度の正当性そのものを攻撃していることに他ならない――しかも、現行の選挙制度は、あらゆるレベルの政府において、共和党に極めて望ましいものであるにもかかわらずだ。トランプ氏にとって選挙結果について争い続けることの代償は、よりトランプ氏個人に関わることになるかもしれない。自身の建設的な遺産として、後世に残すことのできる実績から、国民の目をそらしてしまっているのだ。トランプ氏とその支持者は基本的に、全米の腐敗した民主党員が選挙結果を自らに優位なように操作しており、トランプ氏はそうした選挙制度の犠牲者であると唱えている。それどころか、今となってはトランプ陣営から解任された選挙関連の弁護士、シドニー・パウエル氏はここ最近、こうした批判を党派を問わず繰り広げている。「全米の州において、どのくらいの共和、または民主党候補が自分が勝利するよう、賄賂を使って選挙制度を不正に操作しているのか全く分からない」とし、ジョージア州では有力な共和党関係者らが、何らかの違法な手口に関わっていたなどと訴えている。
トランプ・共和党双方に痛手、敗北認めない代償
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