【ワルシャワ】11月3日の米大統領選挙の翌日、スロベニア右派政権のヤネス・ヤンシャ首相は、ドナルド・トランプ氏が大統領選で勝利したと公式に宣言した。1国のリーダーとしてトランプ氏の勝利を認めたのは、世界でヤンシャ氏だけだ。ヤンシャ氏はその後、米大統領選挙で不正があったとの根拠の薄い主張を、頻繁にリツイートしている。
エストニアのマルト・ヘルメ内相(その後辞任)と彼の息子のマルティン・ヘルメ財務相は、ジョー・バイデン次期米大統領を腐敗した人物だと批判し、「ディープ・ステート(国家内国家)」が米大統領選挙を盗み取ったと主張するとともに、トランプ氏が内戦によって権力を取り戻しつつあると指摘している。マルト・ヘルメ、マルティン・ヘルメ両氏は、エストニア連立政権の一角を占める極右政党の指導者だ。
また、ポーランドのアンジェイ・ドゥダ大統領は、バイデン氏の「大統領選挙での成功」に祝意を述べただけで、選挙人による投票の結果を待っていると語った。ドゥダ氏は、今年7月のポーランド大統領選挙直前にホワイトハウスを公式訪問したことで勢いを得て、大統領再選を果たしていた。ポーランド公共放送のテレビ番組は、米大統領選挙で不正が行われた可能性があるとの見方を、連日のように伝えている。