ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は8月、新型コロナウイルス用のロシア製ワクチンの承認を宣言した。当局者は年内に何百万回分かを製造すると約束していた。ところが、人口500万人のサンクトペテルブルクでは、今月中にわずか5000回分しか供給されない見通しだ。2回投与する形式の新型コロナウイルスワクチン「スプートニクV」の量産が難航しているためだ。年内の生産量はわずか200万回分にとどまるとみられ、今夏に約束した3000万回分には到底届きそうにない。ロシア当局は製造を加速させるため、ワクチン研究に携わった経験のない民間の製薬会社BIOCADなど、多くの企業に目を向けている。ここに来て数百人の科学者や技術者が、少量のワクチン生産を数千万回分に増やす方法を見つけるために奔走している。
ロシアのコロナワクチン、量産が難航 目標にはるか届かず
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