中国の賃貸マンション仲介会社、蛋殻公寓(ダンケ・アパートメント)が資金繰りに窮し、数十万人の借り主をトラブルに巻き込んでいる。地方政府やテンセントホールディングス系の銀行が介入を余儀なくされる事態となっている。ダンケは、米ニューヨーク市場に上場するフェニックス・ツリー・ホールディングスが手掛ける主力事業だ。同社は新型コロナウイルスの流行に見舞われる前まで、中国の住宅・賃貸市場の活況の波に乗り、米ウィーワークと似た事業モデルを使って急成長を遂げてきた。2015年の創業から、短期間で業界国内最大手にまで上り詰めたが、コロナ禍以降、急に歯車が狂い始めた。同社の事業モデルは、中国の主要都市で多くの家主と複数年のリース契約を結び、各部屋のインテリアを整えるなど手を加えた後で、借り主にサブリース(転貸)するというもの。同社は、家主と借り主の取引を行うオンラインプラットフォームを活用したテクノロジー会社だと自らを位置づけている。今年1月に米市場に上場した。
中国版WeWorkの転落、借り主は立ち退きの憂き目
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