全日本空輸ボーイング777,長距離飛行機Photo:NurPhoto/gettyimages

――筆者のスコット・マッカートニーはWSJミドルシート担当コラムニスト

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 はっきりしていることがある。それは、どのような障害があろうと、飛行機で移動する人(貨物も)は常に存在するということだ。

 航空会社は今月、多くの超長距離の国際便を運航スケジュールに追加している。主要都市で休暇シーズンの旅行需要や貨物需要が高まり、追加された便もある。乗客は少なく、ワイドボディ機で30人から40人ということもあるが、航空会社によると、一定の貨物があれば、多くの便で少なくとも採算は取れるという。

 「航空サービスは極めて重要だ。14日間の隔離や検査があっても、人々は移動したがっている」。ユナイテッド航空の国際ネットワーク・アライアンス担当バイスプレジデント、パトリック・クエール氏はこう話す。

 航空データ会社シリウムによると、12月に運航が予定されている飛行距離3400マイル(約5470キロ)以上(例えばニューヨーク・ロンドン間は3451マイル)の旅客便は全世界で3万2317便となり、11月から23%増加した。予定便数は昨年12月の水準をまだ70%下回っているが、5月の水準の3倍に上る。