逆にこの同じ台詞を、しょっちゅう、隙あらばお尻を触ったり、失礼なことばかり言う人が言ったら、どうだろうか。しかも、職場の女性をお茶汲みだけの存在と思っているような、女性蔑視のオッサン上司に言われたら……。彼女は今後、どんなに暑くても二度とストッキングを手放しません。

 対策はあるのだろうか。多くの方は「どこまで男は考えたらいいんだ。下手に意識し始めたら、季節の挨拶以外、職場ではできなくなっちゃうぞ!」と思うだろう。おっしゃる通りだ。

 女性にもいろいろなタイプがいる。自意識過剰だったり、気にしすぎるクセのある人だったり、逆にまったく気にしなかったり……。用心しすぎれば、人間関係はぎくしゃくするし、何もしなければ、いつかは問題が出てきてしまう。

 筆者はアドバイスとして、「女性社員から嫌われるようなことをしない」ということだけを伝えている。

 セクハラは、得体の知れない用語のように思われ、メディアなどで事例が取り上げられたりして、世のオジサンたち震え上がらせている。しかし、過度にビクビクする必要はない。結局は「人と人とのつきあいの衝突をどう避けるか」の問題であり、嫌がらせという範疇に入るかどうかは、あくまで被害者の目線で考えればわかることだ。

 セクハラ問題の予防と対策を考えたとき、最終的に行き着くところは「人が嫌がるようなことをしない」という、シンプルな対策に行き着く。

ガイドラインで一律に
ラインを引けないケースも

 もし職場でガイドラインを作らなければならない場合、先述したように「被害者の目線で考え」「人が嫌がるようなことをしない」ということを念頭に置いてほしい。

 職場では、その場にふさわしい軽い冗談や、親密な言葉をかけて、お互い機嫌を取り合ったり、ねぎらいあったりすることは潤滑油として大切だ。ときには、こうした会話は取引先との交渉の際にも威力を発揮することもあるだろう。ガイドラインを作って、その上でコミュニケーションを活発化させるようにすることも重要だ。