世界銀行の管理職員らが、世界のビジネス環境ランキングに関する報告書のデータを操作するよう職員に圧力をかけていたことが分かった。その結果、中国やサウジアラビアなどの順位が実際よりも高くなっていたという。世銀が16日、内部監査結果を発表した。問題となったのは年次報告書「ビジネス環境の現状」。職員らがデータの整合性について内部調査を通じて懸念を示したことを受け、今年に入って監査が行われていた。世銀は8月、4カ国(中国、アゼルバイジャン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦=UAE)のデータの不正操作について調査中だと明らかにした。操作されたデータは、中国については2017年、残りの3カ国については19年の報告書でそれぞれ使用されていた。