ツイッターの最高経営責任者 ジャック・ドーシーPhoto:Pool/gettyimages

――執筆者のマット・ペロー氏は、米デューク大学科学技術政策センター長で同大サンフォード公共政策大学院の准教授。フェイスブックの元公共政策責任者

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 巨大IT(情報技術)企業と反トラスト法(独占禁止法)を巡る議論がここ1年で白熱し、さまざまな「確信」がそれを支配している。

 議論の一方にいるのは、アマゾンやアップル、フェイスブック、グーグルは独占企業であり、検索やソーシャルメディア(SNS)、電子商取引、アプリストアなどの個々の市場を支配しているとの確信を持つ人たちだ。彼らは、フェイスブックとインスタグラムなどの企業の合併は競争を減じることになったと確信している。また、反トラスト法は硬直化し、新たなテクノロジーに対応できなくなっていると確信している。米下院司法委員会が最近の報告書で主張したように、「かつては闘志あふれる負け犬の新興勢力だった企業が(中略)石油王や鉄道王の時代以来、目にしたことのなかった独占企業と化している」。