ビタミンDスポーツ選手だけでなく、一般人にも、ケガなどの防止のため、ビタミンDの摂取と可能な範囲での日中屋外での活動が必要です(写真はイメージです) Photo:PIXTA

新型コロナウイルス感染拡大の「第3波」で外出自粛を続ける人も多い。日光に当たることが少ないので、想像以上にビタミンDが不足している可能性が高い。この冬、ビタミンD不足の弊害を乗り越えるための正しい運動法を、イタリア・プロサッカーチーム最高峰「ACミラン」に帯同、最新の知見を体得し、日本のスポーツサイエンスをリードする順天堂大学スポーツ医学・再生医療講座齋田良知特任教授に聞いた。(医療・健康コミュニケーター 高橋 誠)

高齢者の転倒
骨折リスク増大

 2020年10月17日、日本スポーツ界のトップアスリートから絶大な信頼を得る順天堂大学スポーツ医学・再生医療講座齋田良知特任教授(いわきFCチームドクター)は、英科学誌BMJジャーナルで、新型コロナウイルス流行後にハードな運動を再開した際に、ビタミンD不足によるケガには十分気をつけるよう呼びかけた。

 齋田医師は、アスリートのコンディショニング維持とパフォーマンスの向上を目的として、経年的にプロサッカー選手の血液データを解析している。今年は、例年と違った顕著な傾向が見られた。血中のビタミンD値が、大幅に低くなっていたのである。