米アップルが過ごした多忙な1年を物語るかのように、投資家たちは現在、おなじみの戦略に期待を掛けている。ほんの数カ月の間に、アップルは初の5G対応iPhone(アイフォーン)、自社設計のプロセッサーを搭載した「Mac(マック)」シリーズのノートパソコン、デザインを一新したスマートスピーカー、「アップル」ブランドとして初のオーバーイヤー(耳を覆う)型ヘッドホンを発売した。これら新製品の見通しはまちまちだ。新型アイフォーンは今年度だけで1650億ドル(約17兆1000億円)超の売り上げが見込まれる事業セグメントを引っ張るとみられている一方、550ドルのヘッドホンは、熱心なファンにしか訴求できそうもない。ただ、これらの製品についてはいずれも、以前からうわさが出ていた。アップルは2014年に米音響機器メーカーのビーツ・エレクトロニクスを買収して以来、ヘッドホンの開発に取り組んでいると言われていた。世界最大の消費者向け電子機器メーカーであるアップルを巡っては常にさまざまなうわさが飛び交っている。
アップルに必要な「もうひとつ」の夢
自動車事業参入計画の復活報道が示すもの
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