胃が痛くなるような3月の株価暴落のさなか、「2020年は米株式市場にとって素晴らしい年になる」と信じることは、多くの投資家にとって困難だったに違いない。そして年末を迎えた今、ダウ工業株30種平均は過去最高値圏にある。新規株式公開(IPO)は活況を呈し、テレビ番組出演中に新規株式公開(IPO)での初値急騰を伝えられた民泊仲介サイト大手エアビーアンドビー(Airbnb)のI最高経営責任者(CEO)は言葉を失った。好景気であればこうしたことは容易に想像できたかもしれない。しかし、20年はウォール街の外部には全く違う世界があった。世界では壊滅的な新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で100万人以上が死亡し、事業活動や旅行は停止。経済は大打撃を受けていた。そうした冷酷な現実の中で市場が持ち直したのには多くの理由がある。米連邦準備制度理事会(FRB)の大規模な対応措置が果たした役割は大きい。それでも、多くの投資家はこの驚異的な株価上昇を理解するのに苦しんでいる。
乱舞した20年の米国株、投資家が学ぶべき教訓とは
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