海運業界では輸送能力が逼迫(ひっぱく)しており、中国の輸出企業の回復力を試す試金石となっている。新型コロナウイルス禍で急増した世界的な需要を満たすために商品を生産してきた輸出企業は、中国の景気回復をけん引してきた。新型コロナのパンデミック(世界的大流行)に伴う安全対策で海運業界が世界的に影響を受けていることから、ここ数カ月は需要が輸送能力を上回っている。そのため中国の輸出企業は払う輸送料が急騰し、コンテナを確保するのにも苦労している。安徽省合肥市の国有企業の繊維貿易子会社トップを務めるチェン・ヤン氏によると、米国向けが大半を占める輸出事業はコロナ流行と米中貿易摩擦を乗り切ることができたものの、輸送コストの高騰の影響もあって今年は赤字になる見込み。昨年12月に米サウスカロライナ州チャールストン港に到着したコンテナ(40フィート)の輸送料は約7500ドルと4月の2700ドルから大きく上昇したという。
コンテナ輸送料が高騰、中国の輸出企業に打撃
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