米国の雇用者数は12月に減少した。雇用市場は上向く前にさらに悪化する危険性がある。米労働省が8日発表した12月の非農業部門就業者数(季節調整済み)は前月比14万人減少した。11月の統計は上方修正されたことから打撃は和らいだとはいえ、12月はエコノミスト予想の5万人増に比べ著しい落ち込みとなった。原因は明らかに、秋以降の新型コロナウイルスの感染再燃にある。レストランやホテルを含む娯楽・接客業部門では49万8000人の雇用が失われた。州政府や地方自治体の雇用も5万1000人減となり、コロナ禍による予算ひっ迫が人員削減につながっていることがうかがえる。一方、こうした減少の一部は製造業部門や建設業などの雇用増で埋め合わされた。製造業はサービスより商品を求める需要増加の波に乗っている。一方、建設業には住宅ブームの追い風が吹いている。
米雇用が再び暗転、コロナで目先さらに悪化か
秋以降の新型コロナ感染再燃が影響
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