対人折衝で精神的・肉体的に緊張
身体の不調を治すだけでも緊張は緩和する

 産業が発展していくにつれ、対人折衝、調整能力を必要とする仕事がより増えてくる。

「自分の将来は、どうなるんだろう」

先行きが見えなければ、やはり不安になる。

 会社を辞めてから、15年余り引きこもっている40代のCさんも、緊張するのは人と関わっているときだ。「精神的にも肉体的にも緊張する」という。

 医師からは、「過敏性大腸症候群」といわれていて、いまも薬を飲んでいる。

 緊張の原因を取り除くことは、もうあきらめた。原因を探るより、対処療法で頭痛を治す。精神的な原因を解決するより、肉体的な問題を薬で治すほうが効果的なことに気づいた。

「緊張するなといわれても無理ですね。体が勝手に汗かいたりするんです。その心配を軽減するだけでも、気持ちがラクになれるんです」

 Cさんは、これまでのトラウマみたいなものが、どんどんひどくなっているという。いろいろな人から顔のことをいわれ、人前に出るのが怖くなった。

「緊張は誰でもする。しかし、自分の中で、テクニカルな処理ができない。うまくコントロールできるかどうかの差だとはわかっている。緊張を楽しむくらいのことができれば、苦労はしないんでしょうけど」

 自信を持ったことがないので、自信を持ったら、どうなるんだろうということが、いまだにCさんにはわからない。

ネットを通じた仕事・交流で
少しずつ社会参加も可能に

 では、いったい、どうすれば不安にならないで、本人たちが望む仕事に就いたり、社会に戻ったりすることができるのだろうか。