新型コロナウイルスが感染拡大を続ける中でも、米国を筆頭に株式市場の堅調な動きが際立っている。過熱感への警戒も根強い中、市場の先行きをどのように捉えればよいのか。あのウォーレン・バフェット氏の師匠として知られる故フィリップ・フィッシャー氏を父に持ち、米国有数の著名投資家であるケン・フィッシャー氏の特別寄稿をお届けする。

コロナ禍での堅実なリターン実現は
投資における重要な教訓を際立たせる

ケン・フィッシャ―氏
Ken Fisher/運用資産十数兆円規模の独立系運用会社、フィッシャー・インベストメンツの創業者。米国の長者番付「フォーブス400」常連の億万長者。ビジネスや金融分野の出版物に多数寄稿し、投資関連の著書も数多い。父はウォーレン・バフェット氏が師と公言し、「成長株投資」の礎を築いた伝説的投資家である故フィリップ・フィッシャー氏

 新型コロナウイルス感染拡大に見舞われたひどい2020年だったが、株式市場には回復力があることを証明した。世界中の株式相場が軒並み上昇し、それはもちろん日本株も例外ではない。

 この動きはコロナ禍に伴う未曽有の経済ロックダウン、経済崩壊、歴史的速度で発生した弱気相場の最中に株式を売った人々を驚かせている。ネガティブ要素が蔓延(まんえん)する中での堅実なリターン実現は、投資における重要な教訓を際立たせる。

 つまり、他人が認識していない大きなネガティブ要素を見つけたときのみ株式を売るべき、ということだ。そのルールに冷静に従った人々は、20年の世界株や日本株のロケット回復に乗じた。

 この教訓はさらに応用できる。弱気相場には、発生要因が2種類ある。