緊急事態宣言の再発出による
実質GDPへの影響(1カ月当たり)
緊急事態宣言の再発出により、景気は急速に悪化している。ただし高頻度データ等で足元の動向を確認すると、景気悪化の度合いは前回宣言時よりも小さくなりそうだ。
米グーグルが集計した位置情報データによると、2021年1月29日までで、小売店や娯楽施設の人出は感染拡大前に比べ▲25%前後で推移した。▲35%前後だった前回よりも減少幅は小さい。また経済産業省がPOSデータから作成した小売り販売額指標を見ると、1月24日までで、スーパーやホームセンター、家電大型専門店の販売額の基調に大きな変化は見られなかった。1月の大手百貨店の売上高は前年比の減少率が拡大したが、幅広い品目で消費が減少した前回とは状況が大きく異なる。