【ベルリン】シリア内戦ほど記録の多い戦争は過去に例を見ないといわれている。  しかし動画や写真、ソーシャルメディアへの投稿、衛星画像など膨大な証拠から、戦争犯罪の責任を取らせるのは容易なことではない。  そこで、戦争犯罪の立件に向けて動いている国連や欧州の当局者、人権団体が注目しているツールがある。人工知能(AI)だ。  10年近く続くシリア内戦はバッシャール・アサド大統領率いる政権側がほぼ勝利を収めた状態で、欧州の裁判所を中心に一定の責任を追及する動きが加速している。