仮想通貨ドージコイン市場の群れにはボスがいる。記録によれば、流通しているドージコイン全体の約28%を1人の個人もしくは事業体が保有している。現在の価格で計算すれば、それはおよそ21億ドル(約2200億円)に上る。保有者の正体は不明だが、デジタル通貨の不透明な世界ではよくあることだ。仮想通貨の世界でも長らく小規模でニッチな存在だったドージコインの巨大なポジションをどう解釈すべきなのかは分からない。ドージコインは2013年に作られ、ビットコインを風刺するようなものだった。デベロッパーらはつづりを間違えてばかりいる柴犬というミーム(はやりネタ)にひねりを加えた。決済手段としての利用を目的に設計されてはおらず、ジョーク以外の何物でもなかった。今年初め時点のドージコイン価格は約50セント(約53円)にすぎなかった。一方で、ビットコインの価格は3万ドル近くに達していた。
「ドージコイン」支配する謎のボス、マスク氏の影も
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