デジタル通貨に対して、メインストリームからの関心が高まっている。米国最古の銀行でさえ、無視することができなくなった。1784年にアレクサンダー・ハミルトンが創業した米銀大手バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)は先ごろ、顧客向けにビットコインなど暗号資産(仮想通貨)の保管・振替サービスを始めると発表した。これに続いて電気自動車(EV)メーカーの米テスラが15億ドル(約1600億円)相当のビットコインを購入。ビットコインは初めて5万ドルを突破したが、こうした著名企業2社の動きが大きな話題になったことも材料となったようだ。この勢いに乗じる方法としてビットコインなどの仮想通貨を直接購入するのは、多くの投資家にとってあまりに投機的、もしくは変動が激しすぎると感じられるかもしれないが、無理もない。とはいえ、たとえ暗号資産の不可知論者であっても、ビットコインなどデジタル資産の周りに出現しつつあるエコシステムに関心を向けることを考え始めるべき時かもしれない。必ずしもそうした資産自体の価値のためではなく、そうした資産によって起こり得る金融・銀行業の進化を見極めるためだ。
ビットコイン破竹の勢い、参入検討まだ遅くない
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