――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
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米百貨店大手メーシーズは、小売業界の「絶滅危惧種」に属している。これには一つの利点がある。つまり、投資家をつなぎとめるには、生きていることがわかれば十分だということにもなる。
メーシーズのホリデーシーズンはまさに予想を上回るものだった。11-1月期の純売上高は前年同期比18.7%減と、ビジブル・アルファがまとめたアナリスト予想の22.6%減よりも良い結果だった。だが、これは米国勢調査局のデータによると、同期間の全米百貨店全体の売上高減少率(14.4%)よりも、落ち込み度合いが大きい。
また、前年のホリデーシーズンよりも商品の返品が少なかったこともメーシーズには助けになった。だが、これは主に顧客の衣料購入が少なかったからだ。今回のホリデーシーズンで人気だったのは、ホーム用品、美容、ジュエリー、時計カテゴリーだった。
純利益は1億6000万ドル(約168億4000万円)と、アナリスト予想の1430万ドルを上回るポジティブサプライズとなった。これは営業費用が大幅に減少したおかげだ。メーシーズは通期で9億ドルの営業費用を削減し、今後もこの低水準を維持する見通しだ。同社の通期での純損益は39億ドルの赤字だった。