政治家の方々は、これを読んで党内や政党間の争いが、いかに国民の利益を損なっているかについて再考していただきたいと思います。このことは、何も所属する政党や自分自身を犠牲にすることを求めているわけではないのです。しがらみを優先させるのではなく、国民の利益を第一に考えた政策に対しては「競わず連携する」ことで、壮大なことが達成でき、結局のところ、自己利益を追求することにつながるのです。

 民間企業であっても、競わず連携するほうが顧客への利便性が増し、結果的に長期的で大きな利益につながるというケースが多いというのは、優秀な企業人のよく知るところです。ライバルとの競争下にあって、顧客のためになることと自社の利益が一見相反するように見えるときも、それは実は短期的なものにすぎません。もしそこで顧客視点を置き去りにして自社の短期利益を選んでしまうようなことがあれば、そういう企業風土は必ずその企業の信用を失墜させることにつながり、長い目でみれば、大きな損失を招く結果となるでしょう。

 実際には政治家や役人であろうと、ビジネス界の人であろうと、志ある優秀な人材がジレンマに陥ることなく、国民や顧客や社会全体に奉仕することができれば、自分の仕事に大きな誇りと自信を持つことができ、人生は充実感で満たされ、大きな幸福感を味わえるでしょう。

 そういう誇りを持った働き方が堂々とできるのが、「世界を変える偉大なNPO」なのです。