アジア全体が株式投資ブームに沸いている。市場が新型コロナウイルス禍のショックから立ち直る中で、初めて株投資に乗り出す若者が殺到しているためだ。アジアの主要株式市場である上海と深センでは商いが活発化しており、中国で前回ブームが起こった2014年、15年の水準に迫っている。ソウルや香港の株式市場でも、取引量が過去最高を更新。台湾、インド、より小規模なインドネシアやベドナムなどでも大商いの様相を呈している。足元の株投資ブームは、香港取引所のような証券取引所の運営会社や米ロビンフッド・マーケッツのようなネット証券会社にとっては大きな追い風だ。香港取引所の株価は先頃、最高値を更新した。中国ネット証券大手で米国市場に上場する富途控股(フトゥ・ホールディングス)の時価総額は3日時点で195億ドル(約2兆1100億円)に急増した。1年前からは12倍近い水準だ。富途には中国ネットサービス大手テンセントホールディングスが出資する。深セン市場に上場するネット証券大手・東方財富信息の時価総額も、同時期に倍以上となる424億ドルに拡大した。
アジアも個人投資家ブーム 「株文化」幕開けか
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