アルファベット傘下のグーグルは、デジタル広告技術界でほぼ全ての競合を打ちのめしてきた。しかし、このIT(情報技術)の巨人に挑む有望なライバル企業が浮上している。ただし、それは現在の勢いを維持できればの話だ。企業がさまざまなウェブサイトを横断して広告枠を購入する手助けをしているトレードデスクは、グーグルの市場シェアを奪うという、他の企業はなし得なかったことを達成した。アドテクコンサルティング会社ジャウンス・メディアによると、グーグルはオンライン広告取引市場で約40%のシェアを占めているが、トレードデスクは8%近くまでシェアを伸ばしており、その伸び率はグーグルを上回っている。トレードデスクは、グーグルがまだ覇権を握っていなかったオーディオやストリーミングTVなどのオンライン広告分野に投資することで、グーグルのシェアに食い込んできた。新型コロナウイルス禍に見舞われた2020年は、特にそのビジネスにはうってつけだった。巣ごもりでデジタルメディアの消費が増加。企業はテレビ広告からデジタルに資金を移行した。トレードデスクの売上高は前年比26%増の8億3600万ドルに達した。
グーグルに挑戦状、広告で強力なライバル登場か
業界2位のトレードデスク、クッキー排除でも勢い維持できるか
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