筆者の家の地下室に、映画「タイニック」を手掛けた海底探検家で非凡なデジタル映画監督のジェームズ・キャメロン氏がいる。違う、筆者のノートパソコンの画面の中にいるのではない。映画「スター・ウォーズ」に登場するホロプロジェクションと米百貨店メーシーズのウインドーディスプレーの中間のような雰囲気のバーチャル会議の壇上に立ち、筆者の目の前にいる。彼が向きを変えると、その白髪の輝きや黒いブーツの後ろ側が見える。キャメロン氏が家に来るのは分かっていたはずだ。マイクロソフトは貨物列車並みの大きさの箱を筆者に送ってきた。中にはHPの仮想現実(VR)ヘッドセット(とそれに接続するノートパソコン)とマイクロソフト独自の拡張現実(AR)技術である「複合現実(MR)」技術を使用したゴーグル「HoloLens(ホロレンズ)2」が入っていた。これらは全て、マイクロソフトが2日にバーチャルで開催した「イグナイトカンファレンス」で、同社が「ホロポーテーション」と呼ぶ技術を筆者が体験するのに使用したものだ。マイクロソフトの人工知能(AI)・MR担当技術研究者、アレックス・キップマン氏は、退屈な従来のネット配信を使用するのではなく、3次元(3D)ホログラムとしてキャメロン氏をはじめとするゲストと共に登場した。
キャメロン監督がホログラムで自宅に、MSの新技術
仮想世界を使ったコミュニケーションの未来を目指す「マイクロソフト・メッシュ」
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