米国株式市場では足元、バリュー株が約20年ぶりの大差でグロース株をリードしている。背後にあるのは、米経済が力強い回復を遂げるとの期待だ。新型コロナウイルスワクチンの接種が進み、昨年のロックダウン(都市封鎖)から経済活動が持ち直す中、資産運用担当者は銀行やエネルギーなど、景気敏感株へのシフトを強めている。これらの銘柄は投資尺度でみて割安感の強いバリュー株の定義に当てはまる。最近の動向は、グロース株がバリュー株をアウトパフォームするという、金融危機以降ほぼ一貫して続いていたトレンドの転換を意味する。グロース株の好調は、アップルやアマゾン・ドット・コムといった巨大ハイテク企業の台頭に加え、米経済の弱含みを反映していた。ところが今年に入り、ラッセル1000バリュー株指数は11%の値上がりしている半面、ラッセル1000グロース株指数の0.2%安となっている。
バリュー株いよいよ復活か 米回復への期待色濃く
「グロース株一辺倒」に変化の兆し
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