米国株式市場では足元、バリュー株が約20年ぶりの大差でグロース株をリードしている。背後にあるのは、米経済が力強い回復を遂げるとの期待だ。  新型コロナウイルスワクチンの接種が進み、昨年のロックダウン(都市封鎖)から経済活動が持ち直す中、資産運用担当者は銀行やエネルギーなど、景気敏感株へのシフトを強めている。これらの銘柄は投資尺度でみて割安感の強いバリュー株の定義に当てはまる。  最近の動向は、グロース株がバリュー株をアウトパフォームするという、金融危機以降ほぼ一貫して続いていたトレンドの転換を意味する。