米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズの株価は先月、上場来高値を付けた。投資家は、新型コロナウイルスの感染状況が改善して世界の経済活動が再開しつつある中、同社の前途は明るいと考えていた。だが、ある裁判所の判決で、予想外の障害が発生する可能性が出てきた。ウーバーは先ごろ英国で敗訴したことを受け、配車事業の運転手を英国では「労働者」として位置付けると発表した。今回の新たな分類は、正社員としての地位には及ばないが、米カリフォルニア州の有権者が選んだ方法(ウーバーなどのギグエコノミーの労働者を個人事業主として扱う)とは異なる。ウーバーは米国の主要競合企業リフトと赤字脱却を競っているが、今回の分類に伴って追加コストが発生し、収益見通しのスケジュールが狂う恐れがある。