真の読書家
かつての読書家たちが読まなくなってしまったワケとは?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

読書から得られるものが大きいことは誰もが知るところ。しかし現代においては、いかんせん「スマホ」という文明の利器による誘惑が大きく、本の代わりにスマホを開いてしまう人も少なくない。そんな現代人の懊悩(おうのう)に寄り添いつつ、それでも読書する人の習慣を聞いた。(フリーライター 武藤弘樹)

失われた読書スイッチ
何冊読めば“読書家”なのか

 読書はいいものである。知識を深め視野を広げてくれる点が有益であり、本と向かい合うシーンとした時間にも得難い雰囲気がある。良書と巡り合えたときの喜びと高ぶりはこの上なく、さらに“読書”が醸し出すインテリジェンスな気配はファッションとしても有用である。「趣味:読書」は、よく履歴書に記入される実の伴わない社交辞令のようなものになっているが、本当に読書を趣味にしている人はそれだけで周りから一目置かれる。それくらい読書は格調高い。

 編集部から「読書家の読書法について、ぜひ読書家の武藤さんに」という企画をもらって、どうやら知性派グループの一員と認識されているらしいとよだれを垂らさんばかりに喜び、引き受けたが、ふと我に返って気づけば筆者は(少なくとも現在は)読書家ではないのであった。

 先に本稿の趣旨を表明しておくが、ここでは読書家の読書法と、近年読書量が減った読書家・減らない読書家のケースをあわせて紹介するつもりである。