先週アンカレジで、米バイデン政権の最高幹部らとの初会合に臨んだ中国高官が、米国を激しく叱責(しっせき)する場面があった。これは、米中関係の新たな現実だ。米国の敵対勢力は、バラク・オバマ元大統領と同様に、ジョー・バイデン大統領もうまく利用できるかどうか、確かめようとしているのだ。米中双方は、先週の会談の冒頭発言を2分間ずつとすることに、あらかじめ同意していた。アントニー・ブリンケン米国務長官は、冒頭発言を短く、友好的にまとめた。ただし確かに「新疆ウイグル自治区、香港、台湾、米国へのサイバー攻撃、米国にとっての同盟諸国への経済的圧力などに関する中国の行動への深刻な懸念」を米国が抱いていることを伝え、「こうした中国の行動は、世界の安定を維持するためのルールに基づく秩序を脅かしている」と述べた。
【社説】中国が発したバイデン氏への警告
アラスカ会談での中国による長い叱責は、米国の弱さを認識していることの表れ
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