――筆者のコンドリーザ・ライス氏は米スタンフォード大学フーバー研究所所長。2005~09年に米国務長官を務めた ***  私は1年以上、米国から出ていない。そんなに長い間出ていないのは23歳以来だ。  2020年3月4日、私はオックスフォード大学とロンドン市内で講義を行うため、英国に10日間滞在する予定だったが、行かなかった。そのことに不満は全く感じていない。かつてのように旅をしたいとはもう思わないようになった。  自宅での仕事はうまくいっている。昨年9月1日にフーバー研究所の所長に就任したが、オフィスには一度しか行っていない。